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モレスキン イベントレポート「あなたの人生の物語を創る手帳」に参加しました!

去る12月6日、渋谷ロフトで開催されたモレスキンイベントに参加しました。渋谷ロフト1階では、12/27まで期間限定ポップストア「モレスキンギャレリア」がオープンしており、週末に様々なイベントが行われています。

日本で一番モレスキンを取り揃えた『モレスキン メガストア』を、11月25日(水)から12月27日(日)までの期間限定で、ロフト渋谷店1階にオープン致します。モレスキンらしいミニマムデザインの店内には、日本初上陸の商品が多数並びます。
www.moleskine.co.jp


ストアでは箔押しによる名入れサービスが行われ、僕もスケッチ用モレスキンに"MINNY" を入れていただきました。





今回はポップストアのオープン記念イベントで、トークイベントとワークショップの2部構成になっていました。

minnyさん(@minny67)が投稿した写真 -




第1部 トークイベント「あなたの人生の物語を創る手帳」

第1部は「モレ本2 モレスキン人生を入れる61の使い方」の著者のみなさんが一堂に会するトークイベントです。

ここでは「モレスキンを使うテクニック」というテーマは出てきません。
著者のみなさんに「最近何を書いていたか」をご紹介いただき、モレスキンとの向き合い方を発見するひとときになりました。


高谷宏記さん @blanq
高谷さんにとってモレスキンは人生を繋ぎ止める「遊び」であり、人生を変えるかもしれない「旅」そのもの。

まずもって、ノートブックの本質は遊び心にあると言って、モレスキンに保冷剤つけてビール冷やしたり、焼き鳥挟んだりして遊ぶ人を僕は初めて見ました。初対面の方にとってはすごいアイスブレイクです(笑)

画像は保冷剤付きモレスキンでビールを冷やしているところ。
高谷さんは奥で喋っていらして、僕の場所から見えづらかったのでごめんなさい!



高谷さんは誰かとの会話も含め、気になったことや体験したことは心の片隅でなくモレスキンに繋ぎ止めると言います。
そうしなければ、人生の物語はあっという間に流れ去ってしまうとも。

バーで酔いながら教わった地図の降り方や尺八の音階、趣味の野外生活で起こった出来事など、様々なものがそこにはありました。

今、自分が何をして真剣に遊んでいるかをモレスキンに記していく。
やがてモレスキンは1冊の物語となり、その後の人生に再び舞い戻る。
時には人生を変えることさえある。

(モレスキンを)使っているあなたが面白いから、面白い物語ができるんだよ。

人生とモレスキンをフリースタイルで楽しむ高谷さん。
その言葉が心に響きました。



中牟田洋子さん @YOKOnotes
YOKOさんからは2冊のモレスキンをご紹介いただきました。



1冊はイギリスで大学生時代に使っていたリサーチ・ノートです。

当時、貧困問題やフェアトレードについて研究していたYOKOさん。
様々な文献を読み、内容のサマリーとともに、理不尽さに対する憤りなどの感情まで記されていました。

もう1冊は大学の研究論文の完成後に向かった「芸術巡りの旅」ノートです。
アートが好きなYOKOさんは、ニューヨークを皮切りにヨーロッパ各地を旅歩き、印象深いアート作品や風景写真などをモレスキンに収めていました。

このノートの魅力は、偶然見たものを逃さず記録していることです。

例えばヴェネチアの国際アートの祭典で撮った写真と記録。
ロシアのブーススタッフが、食べたピーナッツの殻を2階から捨て続け、1階に降り積もった殻の山をお客さんがじっと眺めている。
こんな写真がモレスキンにあると面白くで仕方ありません(笑)

旅の計画は予想で作れますが、現地で起こることは予想できません。
事前に得られる情報以外の、その瞬間にしか出会えない物語を見事に切り取っていたのです。

最後に、YOKOさんは「モレスキンノートブックの在り方」をこう話してくださいました。

  • なにかを探しているノート(創造性を追求している) 
  • なにかを表現しているノート(芸術性を追求している)

僕は自分実験のつもりでモレスキンにスケッチを描いていますが、そういう意味では芸術性の追求になっていたのかもしれません。



堀 正岳さん @mehori
堀さんからは、モレスキンに記した46日間の北極観測航海の記録をご紹介いただきました。



航海中、モレスキンに観測結果を記録する日々が続いた堀さん。
毎日データのみを記録していると、非凡なことさえ平凡に感じるほど感覚が単調になったと言います。

堀さんはこの状況を打破すべく、「誰が読むわけでもないけれど、自分にしか作れないノート」を作ることにしました。

記録写真の周りに落書きをしてみたり、ネガティブな内容であっても自分の精神状態を書き連ねることを続けたのです。

今は北極にいてもグーグルでウィキペディアの完璧な情報が得られます。
しかし堀さんには、完璧な情報よりも「自分にとって意味と興味のある情報」を得ることのほうが大切で、結果的にウィキペディアよりいいものになったとのこと。

また、堀さんから一つだけテクニック紹介がありました。
撮った写真をその場で写真シールなどに印刷するため、旅先にはいつも小型スキャナを携行するそうです。


あとは「ScanSnap Cloud」に写真データを保存すればどこでも印刷できるので、旅先での時間の使い方が劇的に変わるとのことでした。

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第1部を終えて

モレスキンとの向き合い方について、みなさんのモレスキンから感じ取ったこと。
それは「自分にとって意味のあるものを綴ること」「自分がわかればいいノートにすること」の2つに尽きます。

そして書き方や使い方、ツールなどにこだわる意味はあまりないと考えます。

ただひとつこだわるとすれば、最初から何も書かれていない、ややクリーム色がかった紙の束であるモレスキンを使うこと。これこそ僕がモレスキンを好む理由であり、自由に使える魅力そのものです。

また、第1部の冒頭と終わりに堀さんが繰り返し引用されたガブリエル・ガルシア=マルケスの言葉は、人生を物語として語るうえで、「生」の瞬間の大切さを感じさせてくれました。

人の生涯とは、人が何を生きたかよりも、何を記憶しているか、どのように記憶して語るかである。

先ほども述べたように、僕はスケッチで感覚的にモレスキンに記録しています。描くものに出会った瞬間の感覚に同じものはありませんし、あとで同じものを描くこともできません。

こうした一度きりの感覚を受け止めてくれるのがモレスキンなのでしょう。


記すは自分、語るはモレスキン。
以前にも増して、モレスキンに対する信頼が大きくなりました。

このあと行われた第2部のワークショップは、次の記事でご紹介させていただくことにします!

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