「旅を楽しみたい」
そう思うのは旅の前、旅の途中だけではないでしょう。
旅から戻り、再び見慣れた景色に囲まれたとき、旅先で味わったフレーバーを楽しみたいと思うなら、旅ログがこの上ない味方となってくれるはずです。
実は旅ログというと、お気に入りのノートのページにチケットやイラストや文字を鏤め、旅の軌跡を圧縮するイメージがありました。
もちろんそのページから感じられる雰囲気は、とても楽しいものがあります。ただどうしても、一旦現地イメージを想起してから、ページ上の軌跡を辿らざるを得ないというのも正直な思いです。
旅フレーバーから生み出されるもの
しかし本書を開けば、旅ログはそうした世界だけではないことを、とても興味深いスタイルで魅せてくれます。例えば、ある旅人は「食べられる旅ログ」を作っています。
旅先の記憶を書き留めたノートからアイデアが生まれ、キュートなクッキーを焼き上げる。それを誰かにプレゼントしたら喜んでもらえるし、みんながハッピーになれる。
そしてある旅人は「旅のカケラ」から、様々なものをハンドメイドで生み出しています。
旅先の森で拾い集めた自然素材を使い、コラージュノートを作ったり、オブジェを作ったり。自然が生んだデザインは、かわいい魅力に満ち溢れているのだそうです。
こうした旅ログ作りは、楽しんだ過去旅に会いに行くというよりも、「いつも会っている」スタンスと言えます。
目にした景色やモノを、記録のストックだけに留めておくのは、実はとても勿体ないことなのかもしれませんね。
なお、本書巻末には「旅ログ」サポートステーショナリーの紹介記事が掲載されています。うれしいことに、旅ログに使える8色のラベルまで付いています。これを見てしまっては、文具クラスタの物欲に火がつくというものです(笑)
豊潤なフレーバーが漂う旅ログを作ってみたい方は、本書から、きっと自分スタイルのヒントが得られるはずです。
旅の新しい楽しみ方を、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか!
旅ログ・スタイルブック